焼きたてのメロンパンはその香りだけで多くの人を魅了し、移動販売では人気商品の一つです。
そのためこれから移動販売を始めようと思う方の中には、メロンパンを販売しようと考えている方も多いのではないでしょうか。
メロンパンを販売するキッチンカーは競合が多くフランチャイズ店も多く出店しています。
そこでこの記事では、移動販売初心者がキッチンカーでメロンパンを販売する際に知っておきたいメリット・デメリット、開業に必要な許可などをまとめて紹介します。
他にも移動販売で人気のメロンパン屋や、おすすめのフランチャイズも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
全国で人気!焼きたてメロンパンを移動販売するキッチンカー
まずは全国で人気の焼きたてメロンパンを移動販売するキッチンカーを紹介します。
ボンジュール神戸
ボンジュール神戸のメロンパンは「プレーン」のみならず、「チョコチップ」や「カレー入り」も販売していて、変わり種メロンパンが注目商品です。
移動販売は主に近畿地区のドラッグストアや大型スーパーを中心に、メロンパンや焼きたてパンを販売しています。
キッチンカーによる移動販売以外にも、オンラインストアでの購入も可能です。
シャトル
シャトルは東大阪を中心に、メロンパンの移動販売を行なっているキッチンカーです。
シャトルのメロンパンは、創業当初から熟練のメロンパン職人が一つひとつ心をこめて手作りで仕上げています。
職人がこだわり抜いて生み出したサクフワのメロンパンは、冷めてもおいしいと評判です。
焼きたてめろんぱん工房 べいく堂
べいく堂はプレーン味のメロンパンだけでなく、「ココナッツ」や「チョコ」、「紅茶」など豊富な味が楽しめるため、飽きずに楽しめる点が人気の理由です。
大阪を中心に京都、滋賀、和歌山など、関西各地で出店しており、イベントや学校行事での出店依頼も受け付けています。
メロンパン以外にも多彩なメニューを用意しているため、どの会場でも人気点になること間違いなしです。
メロンパンを移動販売するメリット
移動販売でメロンパン屋を開業するメリットを4つお伝えします。
香りが宣伝効果になる
焼きたてのメロンパンの甘い香りは、移動販売で大きな宣伝効果になります。
キッチンカーでの移動販売は店舗型と違い、出店場所が屋外になるため焼きたての甘く優しい香りが周囲に広がり、お客様を惹きつけるからです。
家族連れが集まる公園や商業施設、ランチタイムのオフィス街に出店すれば、メロンパンの香りにつられ集客につながるでしょう。
焼き立てを提供することができる
熱々の焼きたてメロンパンを提供できるのも、移動販売ならではの魅力です。
店舗やコンビニで販売されているメロンパンは冷めていることが通常ですが、焼きたてを提供できる移動販売なら、普段味わえない食感や風味を楽しんでもらえます。
コンビニなどで販売しているメロンパンと、食感や風味で差別化できる点は大きなメリットと言えるでしょう。
メニューのラインナップが豊富
メロンパンは、定番のメニューだけでもたくさんの種類があります。
- プレーンメロンパン
- チョコチップメロンパン
- メープルメロンパン
- イチゴメロンパン
- カスタードメロンパン など
メニューのラインナップが豊富なため、お客様を飽きさせにくく、リピーターになってもらいやすい点は大きなメリットです。
たとえば子ども向けにチョコチップメロンパン、女性向けにイチゴメロンパンなどのメニューを増やしたり、季節限定や数量限定のメニューを作ったりするのも良いでしょう。
さらに、使用するチョコレートやイチゴ、メープルシロップにこだわることでオリジナルのメロンパンを販売できます。
まとめて購入してもらいやすい
メロンパン1個あたりの一般的な価格相場は、150〜250円とお手頃な値段です。
そのため、ちょっとしたプレゼントや家族の分まで、まとめて購入してもらいやすいため、1個あたりの値段が安くても顧客単価がアップし、大きな売上につながる可能性が十分にあります。
まとめ買いしやすいように、セットメニューを用意しておくのも効果的です。
メロンパンを移動販売するデメリット
メロンパンを移動販売するには、メリットだけでなくデメリットもあります。
販売している店舗の数が多い
当然ですが、メロンパンは店舗型のパン屋やコンビニでも販売されているため購入場所の選択肢が多く、他店よりも優れた商品で勝負するための工夫が必要になります。
少し厳しいかもしれませんが、販売している店舗の数が多い分野で勝ち残っていくためには、競合との差別化が必要です。
夜の時間帯は売上が見込みにくい
夜の時間帯は売上が見込みにくいのも、メロンパンを移動販売するうえでデメリットと言えます。
一般的にメロンパンは朝から夕方の時間にかけて食べられることが多く、夕ご飯としては考えにくいため、夜は売上が期待できません。
工夫次第で夜食や次の日の朝食として販売できるかもしれませんが、基本的には夜の時間帯は、売上につながりにくいことを覚えておきましょう。
移動販売のメロンパン屋で成功するコツとは?
移動販売のメロンパン屋で成功するためのコツを紹介します。
オリジナリティのあるメニューを作る
パン生地にこだわったりトッピングをしたりするなど、あなたのお店独自のメニュー作りが成功のコツです。
メロンパンは販売している店舗の数が多いため、ライバルとの差別化を図ることでデメリットをカバーしましょう。
冬は濃厚なチョコチップをトッピングし、夏はアイスをサンドするなど、季節によってアレンジを加えることもおすすめです。
自分だけのオリジナルメニューを提供し、リピーターを増やすことができれば、高い売上げにつながります。
パン生地の廃棄を減らす
移動販売のメロンパン屋で成功するには、パン生地の廃棄を減らすことも重要です。
パン生地の保存期間は短く、常温や冷蔵では腐る可能性が高いため保存には向いていません。
パン生地を冷凍保存するのはもちろん、揚げてラスクとして販売するなど、廃棄を減らすための工夫が必要です。
パン生地の廃棄を減らして仕入れ値削減することで、売上に対する利益率が高くなり、収入アップにもつながります。
出店場所のリサーチ
メロンパンの移動販売で売上を伸ばすには、出店場所にもこだわりましょう。
メロンパンは子どもから高齢者まで、幅広い年齢層から人気があり、出店できる場所は豊富にあります。
移動販売の出店場所は大きく分けて8つです。
- イベント
- オフィス街・住宅街
- スーパー・ショッピングモールなどの商業施設
- ゲームセンター・ボーリング場・パチンコ店
- 観光、アミューズメント施設
- 道の駅・サービスエリア
- 住宅展示場などのフェア
- 学校施設
なかでも、家族連れが集まりやすい住宅街や商業施設がおすすめです。
キッチンカーの経営には、ターゲット層が集まる出店場所を確保することが重要なため、事前にしっかりリサーチしておきましょう。
初心者で不安な方はフランチャイズがおすすめ
「いきなり1人で営業を始めるのが不安」という人は、フランチャイズに加盟する方法もあります。
フランチャイズとは?
フランチャイズとは、フランチャイズ本部から商品やサービス、営業のノウハウ提供を受けて加盟店として事業を運営するビジネスモデルです。
加盟店として事業を運営する対価として、フランチャイズ本部に売上の一部を支払う必要があります。
対価はロイヤリティと呼ばれ、ロイヤリティの支払い方法は定額の場合もありますが、売上の一部を支払う方法が一般的です。
フランチャイズのメリット・デメリット
フランチャイズのメリット・デメリットをお伝えします。
フランチャイズのメリット
- 初期費用が抑えられる
- 出店場所やレシピのサポートが受けられる
- フランチャイズ本部のブランド力を活かせられる
フランチャイズの会社によっては、キッチンカーだけでなく調理設備も揃っているプランもあります。
出店後も出店場所やレシピのサポートが受けられるほか、フランチャイズ本部のブランド力を活かせるため、1人でいきなり営業を始めるよりも安心感があるでしょう。
フランチャイズのデメリット
- ロイヤリティの支払いがある
- 調理機器やメニューなどの指定がある
- 契約期間が決まっている
サポートを受ける対価としてのロイヤリティの支払い以外にも、調理機器やメニューに指定があったり、契約期間中は契約解除ができなかったりなど独自の規約を設けているフランチャイズもあります。
契約前にはメリットだけでなく、デメリットもしっかりと確認しておきましょう。
おすすめのフランチャイズ店
メロンパンの移動販売でおすすめのフランチャイズを紹介します。
富良野メロンパン
富良野メロンパンは名前の通り、北海道産メロン果肉と果汁を使用したメロンパンに特化した移動販売のフランチャイズです。
テレビメディアでも話題になっているため、集客力があります。
ロイヤリティは月額3万3,000円です。
ル・パン
ル・パンはメロンパンの移動販売事業を始めて20年になる、歴史のあるフランチャイズです。
開業時の必要総資金は110~150万円なので、開業段階で数百~数千万の開業資金が必要となる大手有名FC加盟店などに比べて、圧倒的に小資本で始められます。
Melon de melon(メロン・ドゥ・メロン)
メロン・ドゥ・メロンは本部・加盟店相互の経済繁栄を前提に、焼き立てメロンパンのおいしさをお客様にお届けすべく、全国に展開しています。
「高収益、低製品ロス、少人数店舗運営」を実現できる、経営ノウハウが特徴です。
開業資金は180万円からとされています。
移動販売でメロンパン屋を開業するための準備
移動販売でメロンパン屋を開業するための準備や、必要な資格をご説明します。
開業するまでの流れ
移動販売を始めるまでの流れはこちらです。
- コンセプトや戦略を考え必要コスト・予算を算出
- 開業資金を用意
- 必要な資格・設備・手続き
- 出店場所の確保
- キッチンカーの準備・仕込み場所の確保
- 必要な保険に加入
- 食材の仕入れ
- 広告・SNSなどで宣伝
移動販売に必要な資格と許可
移動販売に必要な資格と許可は主に2つです。
食品衛生責任者
食品を扱う営業をする場合、施設ごとに必ず1名以上の食品衛生責任者を配置する必要があります。
食品衛生責任者の資格は、都道府県の食品衛生協会が開催している「食品衛生責任者養成講習会」を受講すれば取得可能です。
飲食店営業
以前はキッチンカーで取り扱うメニューによって営業許可の種類が異なりましたが、2021年6月からすべてのメニューで「飲食店営業」の許可が必要となりました。
保健所へ営業許可申請の際には、先ほど紹介した「食品衛生責任者」の資格と「移動販売で使用する車」の申請が必要です。
また、メロンパンの生地を混ぜるといった車内での「仕込み」については各都道府県によって基準が異なる可能性があるため、事前に出店地域を確認しておきましょう。
メロンパン屋に必要な設備とおすすめのキッチンカー
メロンパンは「成型→発酵→焼き上げ」という過程で作るため、発酵機と業務用オーブンが最低限必要な設備です。
家庭用オーブンでは毎回余熱が必要となり、立て続けに焼き上げることができないため、効率よく焼くことができるよう、必ず業務用オーブンを準備しましょう。
他にも、下記のような設備が必要です。
- シンク
- 給排水タンク
- 照明
- 換気扇
- 扉付き収納スペース
- 冷蔵庫
- ゴミ箱
- 電源装置
- 調理器具
メロンパンの移動販売には、これらの設備を積んだうえでスムーズに作業が必要になります。
キッチンカーが狭いと作業効率が悪くなるため、ある程度スペースにゆとりのある、ワーゲンバスのような中型タイプがおすすめです。
移動販売でメロンパン屋を開業するならMYキッチンカーへ
MYキッチンカーは移動販売車の販売や製作だけでなく、ご購入後のメンテナンスや修理にも対応しています。
車両製作ではお得なセットプランも用意しており、ご予算を抑えた車両製作もお気軽にご相談ください。
また、MYキッチンカーは年間100件以上の出店サポートの実績があり、経営についてご相談いただける無料の個別コンサルも受付中です。
移動販売については、キッチンカー専門店であるMYキッチンカーへお気軽にお問い合わせください。
まとめ
メロンパンの移動販売を開業する際のポイントは下記の通りです。
- 成功のコツはオリジナリティのあるメニュー作りや、人が集まる出店場所の確保
- パン生地の廃棄を減らして仕入れコストを下げる
- いきなり1人での開業が不安な方はフランチャイズへの加入がおすすめ
- 移動販売に必要な資格・許可は食品衛生責任者と飲食店営業
- オーブンは業務用オーブンを選ぶ
- キッチンカーはワーゲンバスのような中型タイプがぴったり
メロンパンの移動販売は焼きたてを提供できる点や、メニューのラインナップが豊富でお客様を飽きさせにくい点などがメリットです。
メロンパンの生地やトッピングにこだわってオリジナリティのあるメニューを作り、お客様に提供し続けられれば、キッチンカーの繁栄につながるでしょう。
ぜひ本記事の内容を参考に、ご自身の移動販売のメロンパン屋を成功させてください。