キッチンカー(移動販売)で利益を大きく左右する「メニュー」。
せっかく自分のお店を持つなら儲かるメニューで出店したいけど、初めての開業だと何が人気で儲かるメニューか分からなくて困ってしまうのではないでしょうか。
そこでこの記事では、キッチンカーで人気の儲かるメニューをご紹介します。
儲かるメニューを選ぶポイントをご紹介するので、メニュー選びの参考にご覧ください。
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儲かるメニューを決めるポイント
まずは、キッチンカーで販売するメニューを決める際のポイントをチェックしましょう。
儲かるメニューを決めるうえで大切なポイントは以下の3つです。
- お店の目玉となるメニュー
- 定番で人気のメニュー
- ニーズに合わせたメニュー
- 見た目が映えるメニュー
- 現在流行中のメニュー
- 提供スピードの早いメニュー
- 単価が高いメニュー
- 原価率が低いメニュー
お店の目玉となるメニュー
キッチンカーを繁盛させるにはお店の目玉となる看板メニュー「絶対単品」の存在が必要不可欠です。
絶対単品とは「他のお店にはない、ここでしか食べられないメニュー」を指し、必ずしも目新しい聞きなれないメニューのことではありません。
例えばカレーの場合、「このお店のこのカレーが食べたい」と思わせられるような、唯一無二のメニューを指します。
カレーの開発であれば色々なカレーショップを食べ歩き、競合店の調査とオリジナルのカレーを研究していくことで、他では絶対に食べることのできない唯一無二のカレーを提供することができ、結果的にキッチンカーの繁盛につながります。
定番で人気のメニュー
迷ったら「定番で人気のメニュー」を選ぶとよいでしょう。
他の出店者との差別化を図るために「珍しいメニュー」を置きたくなる気持ちは分かりますが、あまりに珍しすぎるメニューは売れないので要注意です。
珍しいメニューはお客さんの目に止まりやすいメリットはありますが、あまりにも馴染みのないメニューだと「どんな味がするのかわからない」「そもそも美味しくなさそう」といった印象を与えてしまうからです。
お客さんは「美味しいもの」を食べるためにキッチンカーを利用するので、消費者側から見てイメージしにくい商品は置かない方が得策でしょう。
ただし、他店と差別化を図るためにも工夫は必要です。
メニュー差別化のポイントは後ほどご紹介します。
ニーズに合わせたメニュー
キッチンカーの最大のメリットは、ニーズのある所に移動して営業できる点です。
出店の場所や時間によって客層などは異なるため、その場や時間に集客が見込めるお客様のニーズに合わせたメニューを提供するとよいでしょう。
例えば、イベントであればドリンクを買うためだけに別のお店へ並び直すのは大変なのでドリンクもあわせて販売したり、立ち歩きながら手軽に食べられるメニューにするなどです。
メニュ―と合わせて提供方法なども工夫するとさらに良くなるでしょう。
見た目が映えるメニュー
出店場所を移動するキッチンカーの場合、SNSで集客することが多いでしょう。
SNSでは、見た目のインパクトやおしゃれで映えるメニューが人々の目に留まりやすい傾向にあります。
味も重要ではありますが、見た目にこだわるのもおすすめです。
現在流行中のメニュー
キッチンカーのメニューを選ぶ視点として、現在巷で流行っているメニューを取り入れるという方法もあります。
店舗型の飲食店だと流行りが落ち着いたときに店舗の改装などが必要となるかもしれませんが、キッチンカーの場合はのれんや看板などを変えたり簡単に変更できるのが魅力です。
出店場所によってメニューを変えることも可能なので、若者が多く訪れる場所では流行のメニューを提供し、年齢層の高い場所ではオーソドックスなメニューを提供するのも一つの手でしょう。
提供スピードの早いメニュー
調理工程が簡単で提供スピードが早いメニュ―だと、回転率が高く、利益アップが見込めます。
また、ランチタイムやイベントの出店など提供スピードが求められる場合もあるので、キッチンカーで儲かるためには提供スピードの早さは必須です。
「提供スピードが早ければ儲かる」というわけではないですが、儲けるためには重要なポイントといえるでしょう。
単価が高いメニュー
一般的には単価が高いメニューの方が儲かると言われています。
例えば限定メニューなど付加価値があるものは単価が高くても売れたり、ハンバーガーを売る際はポテトをセットにすることで客単価が上がるでしょう。
また、トッピングなどのオプションメニューも単価を上げるためにおすすめです。
原価率が低いメニュー
提供スピードの早さや単価の高さも重要ですが、儲かるためには原価率の低さも大変重要です。
例えば、AとBで同じ売値のメニューがあった場合、原価率が低い商品の方が儲かりやすくなります。
一般的な飲食店業界では、原価率は30%以下に抑えるとよいと言われています。
たこ焼きやお好み焼きなどの粉ものや、かき氷や綿あめなども原価率が低いことで有名です。
メニューの種類は大きく分けて2種類
キッチンカーのメニューは大きく分けて2種類あります。
「ランチ系メニュー」と「軽食系メニュー」です。
この2つはキッチンカーメニューに適しており、ほとんどの出店者が提供しています。
ランチ系メニュー
お昼時、オフィス街や公園でキッチンカーを見かけることも増えましたね。
お昼時に出店しているキッチンカーは、オフィス街にいる会社員や公園にいるファミリー層向けに「ランチ系メニュー」を提供しており、カレーや丼物、お弁当などのガッツリ系メニューが目立ちます。
特に人気なのは、タコライスやロコモコなどのエスニック系メニューです。
お昼時になると周辺の固定店舗は混み合いやすく、ランチ難民が多くなります。
「固定店舗に並びたくないからキッチンカーを使おう」という消費者も多いのです。
ただし、ビジネス街や公園のお昼時は、11時頃から客足が増え始め、14時過ぎには客足が途絶えるなど、ピーク時間が短いのがデメリット。
短い時間の中でいかに売上を出せるかがポイントです。
軽食系メニュー
キッチンカーには、カフェ的な位置付けの「軽食系メニュー」も多く売られています。
タピオカジュースやレモネード、スムージーなどのドリンク系が人気で、他にはクレープやたこ焼き、ドーナツ、ケバブ、ハンバーガーなど「サクッと食べられるもの」を扱います。
ドリンクをメインにする場合でも、サンドウィッチやスナック系などの「食べ物」を一緒に置いておくと、ドリンクだけでは物足りない小腹がすいているお客さんにセットで売れやすくおすすめです。
軽食系メニューは、ランチメニューのようにピーク時間がなく、「イベント」での集客も期待できます。
儲かる・人気のメニュー11選
続いて、キッチンカーの儲かる・人気メニューをご紹介します。
やはり根強い人気があるのは、昔からある「定番メニュー」です。
イベントに強いメニューや平日に強いメニュー、また売り方によっても売れるメニューは異なります。
【今の流行りはこれ!】10円パン
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10円パンは甘い生地の中にとろけるチーズが入った韓国発祥のメニューで、現在話題沸騰中の流行りメニューです。
近頃韓国で人気のメニューが日本でも流行しやすい傾向にあります。
長く売れ続けるメニューではないかもしれませんが、人気のうちに売ってしまい、人気が落ちてきたら別のメニューに切り替えるのも一つの手でしょう。
【圧倒的人気】からあげ
キッチンカーで圧倒的な人気を誇るのが「からあげ」です。
その親しみやすさ、食べやすさから平日休日に関係なく売れる定番メニューと言えます。
キッチンカーで高い売上を出している業者も、その多くが「からあげ」を取り扱っているほど。
小腹が空いたときに利用するお客さんが多く、キッチンカーでも「爆発力」を生み出せるのが魅力的。
短時間でも売上を伸ばせるメニューです。
詳しくはこちらをご覧ください。
【キッチンカーの王道】たこ焼き
言わずと知れたキッチンカーの王道メニュー「たこ焼き」。
昔からあるということは「よく売れている」ということ。
からあげのような爆発力はありませんが、堅実に売れる魅力があります。
時間帯にムラもなく、お昼時のピークが終わった後でもコンスタントに売れるのが強みです。
場所や時間に依存しないため、出店者から見ても売上も作りやすい商材といえます。
原価率も低く抑えて作れる点もメリットです。
詳しくはこちらをご覧ください。
【定番人気】クレープ
スイーツ系で圧倒的人気を誇る「クレープ」。
平日でも土日でも関係なく売れる上に、お昼時のピークが終わったあたりからお客さんが増える傾向にあります。
またクレープは昔から移動販売のメニューとして親しまれているため、流行り廃りの激しい「インスタ映えのドリンクメニュー」と比べても、長く商売を続けやすいのが魅力です。
またフランチャイズ業者が多いため、クレープで独立する人も多い傾向にあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
【焼きたてを提供】ピザ
意外な人気を集める「ピザ」。
からあげやたこ焼きと比べると食べにくいイメージがありますが、「石窯でピザを焼く実演販売」に人気があります。
また他のメニューよりも単価が高いため、数を売らなくても売上を伸ばせるのが魅力。
仕込みや焼き加減の調節は難しいですが、努力次第で大きな売上を出せる商材といえるでしょう。
詳しくはこちらをご覧ください。
【注目度No.1】ケバブ
エスニック料理の定番「ケバブ」も大人気。
誰しも一度はケバブのキッチンカーを見たことがあるでしょう。
ケバブは大学生〜20代半ばくらいの若い世代から絶大な人気を誇っているため、大学のキャンパスでもよく売られています。
また片手で食べられるためイベントでも大人気。
ただし競合も多いため、他の出店者との差別化が重要になります。
詳しくはこちらをご覧ください。
【ランチの定番】カレーライス
家庭の味として親しまれる「カレーライス」も意外な人気を集めます。
軽食と比べると食べにくい部類ですが、出店者、利用客ともに多いです。
一口にカレーといってもさまざまな種類があります。
キッチンカーでは、スパイシーなカレーはランチ需要、家庭的なカレーはイベント需要が大きい傾向にあります。
また「作り置きができる」「よそって提供するだけ」などオペレーションが簡単なのも魅力的。
ただ、スパイスや調理方法にこだわると手間と時間がかかるため、しっかりとした計画と下準備が必要です。
詳しくはこちらをご覧ください。
【手軽さが魅力】ホットドッグ
普段あまり食べ慣れない「ホットドッグ」もキッチンカーでは多く見かけます。
ホットドッグは、「外で食べたい」という需要があるからか、平日休日に関係なくコンスタントに売れる商材です。
またホットドッグは固定店舗が少ないため、需要がキッチンカーに集中しています。
提供方法も簡単なので、美味しいホットドッグを提供できれば大幅な売上アップも期待できるでしょう。
詳しくはこちらをご覧ください。
【人気の軽食】ハンバーガー
ハンバーガーはファーストフードのイメージがあるかもしれませんが、ボリューミーでリッチなハンバーガーにすることで高単価でも販売しやすいメニューです。
また、ハンバーガーと一緒にポテトや炭酸飲料をセットで購入する人は多いはずなので、客単価のアップも見込めるでしょう。
ただし、作り置きが難しいため効率よく調理してスピーディに提供できるかどうかがポイントです。
【お酒にピッタリ】焼き鳥
焼き鳥はイベントでも人気ですが、意外と平日の夕食メニューとして購入する人も多く、主婦から仕事終わりのサラリーマンなど幅広い層に人気です。
夕食に加えられる一品メニューや焼き鳥と一緒に食べられるアルコールなどを販売するなど、客層に合わせてアレンジするとよいでしょう。
また、焼き鳥だけでなく牛串や牛タンなども合わせて販売でき、多少単価が高くても購入する人が多い傾向にあります。
【屋台でも定番】焼きそば
焼きそばも言わずと知れた定番メニューの一つです。
焼きそばの利点は、作り置きできるため提供スピードを短縮できるところです。
原価率も低く抑えることができ、儲かるメニューとして人気を博しています。
また、焼きそばは定番メニューではあるものの、ご当地焼きそばなど差別化を図りやすいメニューです。
トッピングを工夫することでさらに単価アップも見込めるでしょう。
提供できると強い!人気ドリンクメニュー
前章ではキッチンカーで人気のフードメニューをご紹介しました。
次に「ドリンク」について見ていきましょう。
特に根強い人気のあるドリンクは以下の2つです。
コーヒー
カフェスタイルでキッチンカーを出店する際、「コーヒー」は人気を集めます。
コーヒーの移動販売では、コーヒーだけ注文する人や、ワッフルなどの軽食と一緒に注文する人などさまざま。
若い世代から年配の世代まで幅広い層が利用します。
美味しいコーヒーを提供できれば、おのずとサイドメニューのデザートも売れるようになるでしょう。
詳しくはこちらをご覧ください。
ビールなどのアルコール類
キッチンカーでは「ビール」などのアルコール類を提供するところも多いです。
一般的な路上販売よりも、花火大会や野外ライブなどの「イベント」で圧倒的な人気を誇ります。
また最近では「移動式のバー」も話題を集めており、キッチンカーを使ってカウンターや椅子を作り、野外でちょっとしたバーを開く人もめずらしくはありません。
「外でお酒を飲みたい」という需要も多く、美味しいお酒を提供できればリピーターも付きます。
またバー形式は「単価が高い」のが魅力。
1杯だけ飲んで帰る人は少なく、最低でも1人2〜3杯は飲んでくれるため、他のメニューよりも売上を伸ばしやすい特徴があります。
詳しくはこちらをご覧ください。
ソフトドリンク
キッチンカーでメニューと一緒にソフトドリンクを提供するところも多いでしょう。
ソフトドリンクは作業工程もとても簡単で、原価率も低いメニューの一つです。
料理メニューを買いに来た人に合わせて購入してもらうこともでき、客単価アップも狙えるでしょう。
サブメニューを検討する場合には、まずソフトドリンクを検討してみるとよいかもしれません。
より売れるメニューのために工夫
キッチンカーの売れ筋メニューをご紹介しましたが、ただ売るだけでは売上は伸びません。
繁盛させるためにも「どのように売るか」を考えて工夫する必要があります。
具体的には、以下のような工夫を意識してみてください。
このお店にしかない価値を提供する
キッチンカーは競合が激しいため、ありきたりなメニューをありきたりなまま提供するだけでは、お客さんは付きません。
お客さんから「どこも同じような店だから興味ない」と思われないように、自分のお店にしかない付加価値を提供することが大切です。
たとえば、こだわりの食材を使って調理したり、メニューの見せ方を変えてみたりと、自店の魅力を全面に押し出しましょう。
写真にこだわる
キッチンカーでは、メニューの「写真」も重要です。
美味しそうな写真を見せることで、お客さんの目を惹き食欲を誘います。
立て看板や車両の壁に貼るメニューはもちろん、宣伝用のSNSやホームページでも、見栄えの良い写真を使うようにしましょう。
季節を考慮する
キッチンカーには「天候に左右されやすい」というデメリットがあり、夏季と冬季でも売れるメニューが異なります。
暑い夏であれば冷たいドリンクやソフトクリーム、軽食系、ビールなどが売れやすく、寒い冬ではチョコレートドリンクやホットワインなどのホットドリンクや温かいフードが売れます。
年中通してキッチンカーを営業する場合は、売上を伸ばすためにも、季節に合わせたメニューを提供するといいでしょう。
夏におすすめのメニューは以下の記事を参考にしてみてください。
メニュー差別化のポイント
キッチンカーを出店していると、他の出店者とメニューが被ることも。
その場合どのような手を打てば良いのでしょうか。
キッチンカーにおけるメニュー差別化のポイントをご紹介します。
メニューを変えるor個性を出す
お伝えしたように、キッチンカーでは定番メニューを提供するのが王道です。
しかし、ただ定番メニューをそのまま提供するのではなく、材料や調理方法など自分でアレンジしたものを提供することで差別化を図れます。
珍しいメニューを提供する場合も、「食べたことないけど絶対美味しい」というイメージしやすい味を目指しましょう。
たとえば、グリーンカレーを「ドライグリーンカレー」に、からあげを「とり天」にアレンジするなどの工夫が考えられます。
定番メニューをそのまま提供するのではなく、個性のあるメニューに変えることでお客さんの興味を引き、売上アップにつながるのです。
売れるメニュー=儲かるではない
キッチンカーは基本的に「数」を売れるかの勝負だといわれていますが、最終的に「利益」が付いてこなければ儲けにはなりません。
仮に月商50万円を売ったとしても、固定費や仕入れで40万円かかっていれば、利益は10万円になってしまいます。
そのため、売上を出すだけでなく固定費や仕入れのコストについても、今一度見直してみましょう。
キッチンカーを成功させるためには、効率や原価なども考慮しつつ、利益を最大化できるメニューを決めることが大切です。
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まとめ
本記事では、キッチンカーのメニューについて以下のポイントを中心にお伝えしました。
- 儲かるキッチンカーのメニュー決めでは原価率や提供スピードなども考慮する
- キッチンカーには「ランチ系メニュー」と「軽食系メニュー」の2種類がある
- からあげやたこ焼き、クレープ、ケバブなどの「定番系」がよく売れる
- ドリンクではコーヒーやビールが根強い人気を集める
- 他の出店者とメニューが被ることがあるため、自分の店にしかない「付加価値」を付けることが重要
キッチンカーにはランチ系や軽食系など多彩なメニューがありますが、売れるのは馴染みのある「定番メニュー」です。
しかし、定番メニューをそのまま提供するだけではお客さんは増えないため、味付けや見た目をアレンジするなど「個性」を出すことが大切です。
ぜひ本記事の内容を、ご自身のキッチンカーのメニュー作成にお役立てください。
キッチンカー開業について詳しく知りたい方はこちらの記事もお読みください。