キッチンカー開業で成功するには、失敗の原因を知り、事前に対策を講じることが不可欠です。
厳しいことを言うと、経営は甘くありません。
安定して稼いで事業を継続したいのであれば、計画的に開業しましょう。
この記事では、
- 失敗しやすい人の特徴
- 経営で失敗する大きな原因
- 意外と知られていない失敗ポイント
を解説します。
失敗の原因を正しく理解して事前準備を行い、キッチンカーでの成功を目指しましょう。
キッチンカー開業で失敗しやすい人の特徴
キッチンカー開業で失敗してしまうオーナーは、どんなことにつまずいてしまうのでしょうか。
その理由を解説していきます。
「やりたい」が強すぎる
「こんなラッピングのキッチンカーで、こんな料理をお客様に提供したい!」「成功するビジョンしか見えない!」など、やりたいことや理想のみを追求するオーナーは、失敗してしまいがちです。
キッチンカー開業という夢を実現させるために明確なビジョンは必要ですが、理想だけを追い求めすぎて経営が回らなくなっては、意味がありません。
「キッチンカーを開業すること」が目的ではなく「キッチンカーで経営し成功させること」が目的だからです。
強い思いがあっても時には譲歩する勇気をもち、やりたいことと妥協できることの取捨選択を慎重に行いましょう。
人のアドバイスを聞けない
自分のやりたいことだけをやって成功するほど、経営は甘いものではありません。
熱心に勉強したのだから間違っているはずがないと、自分を過信してしまうことは危険です。
経験豊富な先輩オーナーや取引業者の方々にアドバイスを受けても、聞き入れることができなければ、改善は見込めません。
一度つまずいたからといって、すべてが終了するわけではありません。
つまずいた経験をプラスに捉え、もらったアドバイスを聞き入れたうえで、うまく自分の経営に取り入れていきましょう。
計画・準備不足
キッチンカー開業にはどんな準備が必要か前もって調べ、計画的に準備しておくことが大切です。
「営業許可を申請しに行ったら、あれこれ足りないものばかりで、徒労に終わってしまった」といったことがないよう、下調べは入念に行いましょう。
キッチンカー開業の際にはまず保健所に営業許可を申請しますが、自治体によって基準はさまざまです。
営業予定地域の保健所ではどんな項目がチェックされるのか、下調べをしておくと安心です。
次章でも触れますが、大まかにでも提供するメニューの計画も練っておくとよいでしょう。
要注意!キッチンカー経営で失敗する大きな原因
キッチンカー開業で失敗してしまう主な原因は、以下の通りです。
- 資金不足・準備へお金をかけすぎる
- 出店場所が確保できていない・安定して出店できていない
- 客単価が低い
- 食材コストが高い
- フランチャイズによる手数料負担
- いきなり専業で開業する
ここからは、それぞれの原因について詳しく解説していきます。
資金不足・準備へお金を掛けすぎる
どんなにおいしい料理を作ることができても、開業資金が足りなければ売ることすらできません。
だからといって、返済プランが明確にならないうちに借入しすぎてしまうのも良くありません。
ここからは、資金準備で陥りがちな失敗について説明します。
車両へのこだわり
自分のお城とも言える車両なので、力を入れたくなるのは分かります。
しかし、見た目にこだわりすぎたり内装のクオリティを上げすぎたりすると、資金が足りなくなってしまう恐れがあります。
あくまでも目的はキッチンカーで営業・経営していくことであり、キッチンカーを製作することではないと肝に銘じておきましょう。
車両費以外の費用
開業するためにキッチンカーの購入は必須ですが、費用がかかるのは車両だけではありません。
食材費や宣伝費、保健所に支払う費用など、車両費以外にもさまざまな費用がかかってきます。
開店準備資金はどのくらいを予定していて、そこからどんな費用がいくらかかるのか引き算してみましょう。
その結果をふまえたうえでキッチンカーの購入金額を設定すれば、「資金不足で営業を始めることすらできない」状況は避けられます。
キッチンカーの開業にかかる費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事もお読みください。
出店場所が確保できない・安定して出店できない
キッチンカー営業にとって出店場所の確保は非常に重要です。
開店準備が万全でも、出店場所が見つからなければ営業できません。
人気の出店場所はすでに埋まっていることが多く、見つけられたとしても実績のあるキッチンカーが選ばれやすい傾向にあります。
またイベント出店は一度にまとまった売上が立ちやすい反面、大抵のイベントは週末に開催されるため、平日に出店できる場所も確保しておくことが、安定した収入を得るポイントです。
出店場所について詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。
客単価が低い
失敗してしまうキッチンカー経営の多くは、客単価が1,000円以下と低めです。
お客様からすれば値段が安いのは嬉しいことですが、客単価が低いとその分たくさん販売しなければ利益が出ません。
利益が出なくても、開業しているだけで場所代や食材費などの費用がかかるため、薄利多売するよりも、少しでも客単価を上げることが大切です。
とはいえ、客単価を上げようと手の込んだものを作ればよいわけではありません。
キッチンカーの利点は、スピーディーな料理の提供と高い作業効率にあるため、パフォーマンスが落ちて数が売れない事態を招かないように注意しましょう。
食材コストが高い
食材をいかに安く仕入れられるかは、とても重要です。
近年の健康志向や食の安全に対する意識の高まりを受け、経営者も購入者も使用する食材は気になるところですね。
しかし、オーガニックや国内産などへのこだわりが強すぎると、原価率が高くなってしまいます。
飲食店の原価率は一般的に30%程度だと言われていますが、これはあくまでも目安であり、絶対条件ではありません。
販売する商品全体の原価率のバランスを考えて、経営していきましょう。
飲食店の原価率について詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。
フランチャイズによる手数料負担
フランチャイズに加盟する場合は開業から出店までのサポートが手厚く、仕入れサポートも充実していますが、ロイヤリティ(販売手数料)が必要です。
ロイヤリティ以外にも研修代が数十万円かかるフランチャイズもあるため、契約前に慎重に考える必要があります。
しかし出店場所をサポートしてもらえるので、開業準備は万全なのに出店場所が見つからないという事態は防げるでしょう。
キッチンカー初心者は、フランチャイズで経験を積んでから自分のやりたいものを始める方法もあります。
両者のメリットとデメリットを考慮して、利用するとよいでしょう。
いきなり専業で開業する
専業でスタートして成功している人がいるのも事実ですが、夢を追って脱サラし、いきなりキッチンカーを専業とするのはリスクが高いと言われています。
調理や飲食店の経験が無いのであれば、週末のイベントのみ出店するなど副業として経験を積み、経営が軌道に乗ってから専業に切り替えるとよいでしょう。
いきなり専業で不安を抱えながら経営するよりも、キッチンカー以外の収入源を確保したまま開業するほうが、心に余裕が生まれ視野を広く持つことができます。
また、万が一上手くいかなかった場合も、キッチンカーの車両は売却可能です。
意外と知られていない失敗ポイント5つ
これまでキッチンカーで失敗しやすい原因について説明してきましたが、その他にも意外なところでつまずく可能性があります。
つまずきやすいポイントを事前に知って、対策しておきましょう。
プロパンガス(LPガス)の新規契約ができない
現在、プロパンガスの新規契約は断られやすい傾向にあり、契約ができないことによって、営業が開始できないケースも出てきています。
そのため、前もって調達しておくかガス以外の熱源を確保しておくと安心です。
詳しい理由についてはこちらの記事をお読みください。
出店場所が不安定
安定した出店場所が確保できても、相手都合で出店できなくなるケースもあります。
たとえばスーパーの店先で出店させてもらっていた場合、店舗が改装工事を行う期間は出店できなくなってしまいます。
決まった出店場所があるからと慢心せず、起こりうるリスクを想定して、出店場所を複数用意しておくとよいでしょう。
メニューがかぶって出店NG
イベント出店で多く見られるケースです。
すでに自分と同じメニューを取り扱っている競合相手がいると、イベントの主催者から断られることが多々あります。
これはイベント会場にいろいろなメニューを準備したいという、開催者の配慮でもあります。
イベントは申し込めば必ず出店できるわけではないため、出店できないリスクも考慮しておきましょう。
イベントについてはこちらの記事もお読みください。
珍しすぎるメニューで売れない
キッチンカーでは定番メニューが好まれる傾向にあります。
他店とのメニューかぶりがよくないからといって一風変わったメニューを開発しても、どんな味なのか想像できないメニューを初見で買う人は多くありません。
「定番メニューをアレンジして珍しさを強調する」「初めて見るけれど、知っている味に似ている想像ができるメニューにする」などの工夫をすれば、程よい目新しさでお客様が買いやすくなるでしょう。
料理以外にもポップや宣伝文句で他店と差をつけるのもよいですね。
キッチンカーのメニューについてはこちらの記事もお読みください。
天候が売れ行きを左右する
キッチンカーは屋外で販売することが多く、天候によっては集客しづらい場合があります。
雨が降っている場合、提供窓口に屋根があっても、お客様は「ここで食べていこう」とは考えづらいものです。
また真冬にかき氷が売れないように、季節によって売れるメニューが変わるため、臨機応変にメニューを変えていきましょう。
とはいえ、たくさんのメニューを取り扱うと作業効率が下がり、食材の準備も大変です。
難しいかもしれませんが、天候や季節の変化に柔軟に対応できるようなメニューを準備する方法を考えておくとよいでしょう。
ただし、あまりにも大幅にメニューを変えてしまうとファンが付きづらくなってしまうため、やりすぎには注意が必要です。
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キッチンカーで失敗しやすいポイントも、ご自身の状況に合わせて的確にアドバイスさせていただきますので、初めての方も安心です。
キッチンカー開業に関する不安やお悩みは、キッチンカー運営のノウハウと経験が豊富なMYキッチンカーにご相談ください。
まとめ
今回はキッチンカー経営の際に失敗しがちなパターンと成功のポイントについて解説しました。
挑戦する前から失敗したときのことなどあまり考えたくないものですが、ここでリスクヘッジをしておくことが成功のカギです。
考えられる失敗しがちな事象を事前にカバーし、たくさん出店して経験と知名度を積んで、お客様に愛されるキッチンカーを作っていきましょう。
また、キッチンカーで成功したいなら、売上や年収の相場も知っておきましょう。