雨や風など天候の影響を大きく受けるキッチンカーでは、悪天候の日にどのような対策をしているのでしょうか。
今回は、雨・風対策に有効なアイテムや雨の日に出店する際の注意点、雨の日でも売上をアップさせるコツなどを紹介します。
キッチンカーの雨・風対策について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
【悪天候の影響・大】キッチンカーには雨・風対策が必須
屋外で出店するキッチンカーは、雨や風、気温といった天候の影響を強く受けます。
ここでは、悪天候の日に受ける影響を見ていきましょう。
雨の影響
車内で作業するキッチンカーですが、雨の日に受ける影響は多く、特に衛生面や電気系統に注意を払う必要があります。
雨が直接食品に入り込むことや発電機の故障・コンセントによる感電などを防がなくてはなりません。
また、キッチンカーの中にすべての荷物を詰め込まなくてはならず、車内のスペースが狭くなるというデメリットもあります。
加えて、客足が減少することも大きなデメリットと言えるでしょう。
強風の影響
強風が吹くと、ゴミやホコリが舞って食品に入り込んだり、看板やのぼりなどが倒れたりする被害が起こり得ます。
万が一看板やのぼりなどが倒れてしまうと、お客様にあたってケガをさせてしまうリスクもあるため、注意が必要です。
また、ガスコンロを使用している場合は、強風で火が消えたり火力が落ちたりする可能性も考えられるでしょう。
特に、高いビルが立ち並ぶエリアや海の周辺は、常に強風が吹いているため、出店場所を選ぶ際には避けるのが無難です。
暑さの影響
気温が高い日は食品が腐りやすいため、屋外で営業するキッチンカーにとって暑さは大敵です。
過去には、食中毒が発生した事例もあり、食材の保冷には十分注意する必要があります。
また、熱中症になる危険性や、汗を大量にかくといった身体的な問題に対する対応も考えなくてはなりません。
暑さに対するリスクを避けるためにも、夏は取り扱う食品を変更する、またはキッチンカー自体を出店しないという判断も必要です。
暑さ対策の方法やおすすめグッズについて詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。
キッチンカーの雨・風対策グッズ6選
キッチンカーは天候の影響を直接受けるため、その都度対応するのは難しく、ストレスにもなってしまいます。
キッチンカーで出店する際は、天候の影響を最小限に抑える対策グッズを活用しましょう。
ここからは、悪天候時の対策グッズを紹介します。
オーニング(日よけ・雨よけ)
オーニングは、キッチンカーに後付けする幅広い「庇(ひさし)」のようなもので、強風のときや必要ないときは収納しておける便利なアイテムです。
丈夫な厚手のテント生地でできており、主に日差しの強い日の日よけとして用いられますが、雨よけとしても活躍します。
雨の日でも購入時に傘をさしたまま支払いをする必要がなく、衣服や荷物が雨で濡れてしまう心配もありません。
ただし、用途はあくまでも日よけです。
強い雨の日は濡れる可能性もあるため、くれぐれも注意してください。
なお、オーニングはDIYも可能で、材料を揃えて一から自作する方法とキットを取り付ける方法があります。
自作する方法では、材料費を安く抑えられるうえ、デザインにこだわることが可能ですが、DIYに自信のない方は、キットを利用して耐久性と安全性の優れたオーニングを取り付けましょう。
傘(パラソル)・タープ
傘(パラソル)やタープも、用途はオーニングと同じように日よけや雨よけですが、キッチンカーに直接取り付けるわけではありません。
車両に取り付ける必要がないため、積み込んでおくだけで手軽に使えるというメリットがあります。
また、雨の日や日差しの強い日の対策としてだけでなく、可愛らしいデザインの傘やオシャレなタープなどを選ぶことで、キッチンカーの外観を魅力的にすることも可能です。
傘やタープを上手に活用することで、お客様の興味を引く大切なアクセントとなり、宣伝効果を高める効果も期待できるでしょう。
【看板用】レインカバー
雨で濡れてしまうことを防いだり看板に書いてある文字が消えてしまったりするのを防ぐためには、看板用レインカバーが便利です。
看板用レインカバーは透明な素材で作られているため、看板に書いてある文字やメニューが隠れることがなく、雨の日でも商品をしっかりとアピールできます。
取り付けや取り外しが簡単にできるため、天候の急変にも素早く対応可能です。
【機材用】防水シート
防水シートは、雨の日にキッチンカーの外にある荷物や発電機などが濡れるのを防ぐために使用します。
特に、電気系統の機材は雨に濡れてしまうと故障や感電などのリスクがあるため、注意が必要です。
防水シートは耐久性があり、しっかりと設置すれば雨水を徹底的にシャットアウトしてくれるため、雨の日でも安心して作業や営業が行えます。
事故や故障につながる可能性を考慮し、防水シートを活用して安全性を高め、トラブルを最小限に抑えましょう。
【看板固定用】ロープ・重り
看板やパラソルなどは、風で飛ばされないようにしっかりと固定しておくことが大切です。
風によって倒れた看板やパラソルを都度設置し直す作業は手間がかかり、迅速な対応も求められます。
また、突然強風が吹き上げた際に、看板やパラソルが倒れたりお客様や通行人などにあたったりして、ケガをさせてしまう可能性も考えられます。
風の強い日でなくても、常にロープや重りを使用してしっかりと固定することで、看板やパラソルを安定させ、事故やトラブルを防ぎ、安全で快適な環境を提供しましょう。
キッチンカーを跳ね上げ式にする方法もある
跳ね上げ式とは、車両の販売面の扉がそのまま跳ね上がるタイプのキッチンカーのことです。
ボディの一部がそのまま雨よけやひさしの役割を果たしてくれるため、オーニングやテントといった対策を講じる必要がありません。
別途準備するものもないことから、開店準備をスムーズに行いたい方やキッチンカーのみで雨や暑さ対策を行いたい場合におすすめの方法です。
雨の日・風の日に出店する際の注意点
天候が悪くても出店したい場合は、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?
ここからは、雨の日や風の日の注意点を解説します。
商品を防水用の袋で包む
大切な商品を雨で濡らしてしまうと、本来のおいしさを維持できなかったり温かい商品が冷めてしまったりして、台無しになりかねません。
このようなリスクを避けるためには、防水用の袋を用意するのがおすすめです。
防水用の袋を使用することで、雨の日でも商品をしっかりと保護し、品質を維持できます。
また、雨の日でもお客様においしい商品を提供することは、信頼の構築やリピーターの獲得にもつながり、再度利用したいと思ってもらうきっかけにもなるでしょう。
発電機が濡れないようにする
発電機は、雨に濡れると故障や感電といったトラブルをまねいてしまいかねません。
濡れにくい場所に設置するとともに、防水シートで覆って濡れない対策を講じましょう。
ただし、発電機からは有毒な成分を含む排出ガスが発生するため、排気口を塞がないように換気を行なってください。
発電機の故障や感電を防ぐためには、適切な雨対策と十分な換気を両立させて、安全性を確保しましょう。
リールコードの漏電に注意
発電機から電源をとるために使用するリールコードですが、雨に濡れると漏電の恐れがあります。
リールコードも必ず発電機と同じように濡れにくい場所に置き、防水シートで覆うなどの雨対策を行いましょう。
濡れた状態での使用は感電のリスクを高めるだけでなく、機器の故障や火災の原因にもつながります。
特に、コードとコンセントの部分が濡れないようにしっかりと保護し、雨水の浸入を防いでください。
長靴・雨合羽・着替えを常備しておく
雨の日には、エプロンなどの作業着が雨で濡れてしまわないように注意してください。
作業着や髪などが濡れていると、不衛生な印象を与えてしまいます。
雨の日の出店準備や突然の夕立など、車外で作業するための長靴と雨合羽を常備しておきましょう。
また、作業着が濡れたり汚れたりするリスクを考えて、着替えも常備しておくと安心です。
清潔で快適な作業環境を整えることを意識しましょう。
車内に風が入らないように出店位置を調整する
風の強い日は、食材や調理器具、包装材などが飛んでいくことを防ぐためにも、風向きに合わせて出店位置を調整しましょう。
これは、車内にゴミやホコリ、砂などが入り込むことを避けることにもつながります。
特に風が強い日は、常に風向きを確認しながら営業し、臨機応変に車体の向きを変えるなどして対応しましょう。
風対策を十分に行うことで、安全性を高めながらお店の運営を円滑に進められます。
必読!雨の日でも売上をアップさせるコツ
悪天候に左右されるキッチンカーですが、雨の日でも売上を確保できる方法はあるのでしょうか。
ここからは、雨の日でも売上をアップさせるコツをお伝えします。
悪天候の影響を受けない出店場所を確保する
悪天候の影響を受けない出店場所を確保すれば、雨の日でも売上アップが見込めるでしょう。
以下では、悪天候でも影響を受けにくい出店場所を紹介します。
オフィス街のランチ営業
オフィスビルの下など、オフィス街のランチ営業であれば、雨の日でも売上をアップさせるチャンスがあります。
普段は近くの飲食店でランチを済ませる人も、雨の日には外出を避けたいと考える傾向があるからです。
さらに、屋根のある場所で営業すれば、より雨の影響を受けることがなくなるため、お客様も利用しやすくなるでしょう。
快適な空間で食事を確保できると、キッチンカーの利便性に魅力を感じてもらいやすく、リピーターの獲得にもつながります。
スーパー・ホームセンター・パチンコ屋
天候に関係なく訪れる人の多いスーパーやホームセンター、パチンコ屋で出店するのもおすすめです。
基本的に、天候に左右されることなく多くの方が訪れる場所であり、安定した顧客数を確保できます。
また、ランチなどの時間帯も関係なく、お店の利用時に購入してもらえるため、お客様のニーズに合わせて、サイドメニューなどのバリエーションを豊富に用意しておくと売上アップにつながるでしょう。
反対に、公園などの屋根がない場所は雨の日に訪れる人も少なく足元も悪いため、避けるのが無難です。
買取案件
買取案件とは、決まった数を買い取ってもらえるサービスのことです。
この出店形態にすれば、悪天候の日でも決まった数だけ買い取ってもらえる保証がされているため、安心です。
キッチンカーの組合で募集されていることが多いほか、自社サイトやSNS経由で直接買取りの依頼がくることもあります。
直接問い合わせや依頼が来た際には、迅速かつ適切に対応しましょう。
割引サービスの実施
雨の日には割引サービスを実施するのもおすすめです。
通常より安く商品を購入できる機会を提供すれば、新規のお客様の獲得につながり、雨の日が認知度を高めるチャンスの日に変わります。
「限定」と名の付く割引サービスを提供することで、よりキッチンカーの存在やおいしいメニューに対する興味を引き起こすことができるでしょう。
また、割引サービスはリピーターのお客様にも喜んでもらえるサービスです。
新旧問わず、幅広いお客様に特別なサービスを提供できるため、雨の日でも売上の増加を期待できます。
雨の日限定メニューの提供
雨の日の限定メニューを提供することで、集客に大切な特別感を演出できます。
悪天候の日にも出向いて購入したくなるような、ワクワクするメニューを考えましょう。
通常のメニューとは異なる味わいや食材、トッピングなどを取り入れることで、お客様の興味を引きます。
工夫を凝らした雨の日の限定メニューは、お店の魅力を高め、新規を獲得することやリピーターを増やすことにも効果的です。
お店のコンセプトや雰囲気に合わせた雨の日限定メニューを提供し、独自性をアピールしましょう。
特典・プレゼントの提供
雨の日限定の特典やプレゼントを用意することも、雨天時の集客に効果的です。
たとえば、提供している商品に合うサイドメニューを無料で提供したりドリンクを用意したりすると喜ばれるでしょう。
このようなサービスはキッチンカーだけでなく、さまざまな飲食店で実際に行われており、悪天候の日の売上アップに貢献しています。
特典やプレゼントで付加価値を提供することは、リピーターや口コミの増加を生み出す効果があるためです。
喜んでもらえるサービスを提供することで、お客さまの心に残り、リピーターや新規獲得につながるでしょう。
ポイント○倍サービスの実施
雨の日のみポイントを倍にするサービスで集客できれば、割引サービスのように客単価が下がることがありません。
また、雨の日にポイントを倍にすることは、お客様にとっても魅力的なサービスであり、雨の日に足を運んでもらうきっかけにもなるでしょう。
ポイントサービスは雨の日の対策としてだけでなく、お客様の来店意欲を高めて集客効果を最大限に引き出すことから、固定化やリピーターにもつながるため、活用することをおすすめします。
SNSでプッシュ型営業
プッシュ型営業とは、お店のタイミングで情報を発信し、受動的なお客様に対して強制的に情報を届ける手法です。
近年では、飲食店などでSNSを使ったプッシュ型営業が活発に行われており、集客を成功に導いています。
ここまでに紹介した雨の日のサービスやお客様にとって嬉しい情報を、SNSを使って積極的に発信し、効果的な集客を行いましょう。
定期的な情報発信や特典の提供を通じて関係性を築くことで、リピーターやファンを増やしていくことができます。
キッチンカーの雨・風対策は「MYキッチンカー」にお任せください!
MYキッチンカーでは、お客様一人ひとりのイメージをヒアリングし、ご希望に沿ったキッチンカーを提供しています。
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まとめ
屋外で出店するキッチンカーにとって、雨の日は天敵と言えるでしょう。
しかし、雨や風を回避するグッズを活用したり出店する際の注意点を抑えて工夫したりすることで、悪い影響を最小限に抑えることが可能です。
また、雨の影響を受けない場所での出店や、雨の日限定の特別なサービスを提供することで、売上アップの施策を講じることもできます。
体調不良や食中毒などの危険を感じる場合は出店を見送る必要がありますが、長期間にわたってキッチンカーを運営していくためには、雨の日とうまく付き合っていくことも大切です。