近年、タピオカドリンクのお店が次々に開店しては、行列ができる現象が後を絶ちませんでした。
タピオカドリンクを扱うキッチンカーも増え、その人気はまだまだ健在です。
そこで、これからキッチンカーでタピオカドリンクのお店を始めようと考えている方に、開業の手順や必要な手続き情報をまとめました。
成功のコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
タピオカ店をキッチンカーで開業するメリット
キッチンカーでタピオカドリンクを販売するメリットは、4つあります。
それぞれ詳しくみていきましょう。
調理・提供に手間がかからない
タピオカドリンクは調理が簡単で、誰でも提供できます。
タピオカとジュースを混ぜるだけのシンプルな工程なので、覚えることもさほど多くありません。
調理と提供に手間がかからないため、スピーディーに商品を提供でき、回転率が高い点がメリットとして挙げられます。
アレンジ次第で幅広いメニューができる
タピオカドリンクはアレンジの幅が広い商品です。
そのため、工夫次第で競合店との差別化を図ることができます。
たとえば、ミルクティー以外のレモンティーや抹茶味などのメニューを用意したり、炭酸飲料を使用したり、フローズンドリンクにしてもよいでしょう。
タピオカドリンクの中にフルーツを入れても、見た目がカラフルになり目を引きます。
このように独自のアレンジメニューを考案し、思わずSNSで拡散したくなるようなメニューがあれば、SNSや口コミから集客アップも見込めるでしょう。
初期コストが安い
キッチンカーは初期コストがおよそ250〜300万円程度と、固定店舗に比べて低コストで開業できます。
初期コストが安い点は、キッチンカーを開業するうえで大きなメリットになるでしょう。
利益率がよい
一般的にタピオカドリンクの利益率は、約70%前後と言われています。
たとえば1杯のタピオカミルクティーに600円の値段を付けた場合、材料費の内訳は以下の通りです。
- ミルクティー:100円
- タピオカ:50円
- ストロー:5円
- プラスチックカップ容器:10円
このように、タピオカミルクティー1杯の原価は約165円です。
飲食業界では原価率を30〜50%以下に抑えることが鉄則と言われている中、利益率70%以上のタピオカミルクティーは、売れば売れるほど儲かるメニューと言えます。
タピオカ店をキッチンカーで開業するデメリット
タピオカ店をキッチンカーで開業するメリットを紹介しましたが、デメリットもあります。
デメリットをきちんと把握し、開業の参考にしてください。
客層が限定的
タピオカドリンクは、若者の間でブームになっているドリンクです。
近年ではミルクティーだけでなく、チーズティーなどの「SNS映え」するドリンクとの組み合わせも多く販売されており、客層は若い女性がほとんどです。
また、若者の間での流行サイクルは早いことから、数年後には飽きられてしまうかもしれないリスクもあります。
売上が時期・時間に左右される
タピオカドリンクはデザート感覚で購入する人が多いため、ランチの時間帯は客足が遠のきます。
また、キッチンカーのほとんどが野外での出店です。
タピオカドリンクは食べ歩きフードとして人気のため、天候が悪い日や気温の低い日には売上が下がる傾向があります。
このように時間や天候に左右される点も、デメリットに挙げられるでしょう。
単価が安い
タピオカ店で販売する商品は、ほとんどが1,000円以下です。
メインのタピオカドリンクは一般的に高く見積もって600円程度なので、単品購入では客単価が低くなってしまいます。
客単価が低いということは、その分多く販売しなければならず、集客が追い付かなければ赤字になる可能性もあるでしょう。
キッチンカーでタピオカ店の営業を成功させるコツ
トッピングやサイドメニューを用意する
タピオカドリンクの売上をいかに伸ばすかを考えたとき、回転率を上げるか一緒に販売するメニューを増やすかの2択が考えられます。
回転率を上げるには限界がありますが、トッピングやサイドメニューを用意することは比較的簡単です。
たとえば、地域の特産品を使ったお菓子をセット販売したり、タピオカの発祥である台湾の中華ちまきや肉まんなどを販売したりなどもよいですね。
顧客単価アップを図り、タピオカ店を軌道に乗せていきましょう。
独自のレシピなど他店との差別化を図る
タピオカドリンクが人気を集める中、レシピなど競合に劣らないようなオリジナリティを出す必要があります。
味は言うまでもなく、たくさんの人の目を惹きつけるためには商品のビジュアルも重要なほか、他店にはないトッピングもおすすめです。
下準備のスペースを確保し、衛生面に気を付けながら用意しましょう。
お店の顔となる車両にも「映え」意識!
お店の顔とも言えるキッチンカーの車両には、注目を集めるべく「映え」を意識したデザインを施しましょう。
出店するだけでその場所が盛り上がる、そんなデザインなら集客率アップも期待できます。
ただし、「映え」を意識すればどんなデザインでもよいわけではありません。
お客さんのニーズに合わせたデザインを意識し、目を引く魅力的なキッチンカーが理想です。
キッチンカーでタピオカ店を開業するための準備
実際にキッチンカーでタピオカ店を開業するには、どうしたらよいのでしょうか。
開業に必要な準備をみていきましょう。
開業までの流れ
開業までの簡単な流れは以下の通りです。
- 必要コスト・予算を算出
- 開業資金を用意
- 必要な資格・設備・手続き
- 出店場所の確保
- キッチンカーを用意する
- 必要な保険に加入
- 食材の仕入れ
- 広告やSNSで宣伝
上記のように、キッチンカーの開業にはいくつもの準備が必要です。
一つひとつ慎重に進めていきましょう。
必要な資格と許可
タピオカ店を開業するにあたって、取得しなければならない資格や許可があります。
資格がない状態で営業してしまうと罰則が科せられる可能性もあるので、開業が決まれば先に取得しておきましょう。
<必要な資格> <必要な許可申請> <必要な登録> |
キッチンカーは小型の移動飲食店です。
食品を扱うので、まずは保健所の許可がなくてはなりません。
地域によって規定の違いがあるため、移動する地域ごとに営業許可の取得が必要です。
開業後のトラブルを避けるためにも、不明点があれば保健所の担当者にしっかり確認しましょう。
また、キッチンカーで開業する際は、車両登録が必須です。
未登録のままでいると営業許可がおりないので、忘れずに登録してください。
タピオカ店営業に必要な社内設備
タピオカ店を営業するうえで最低限必要な設備は、以下の通りです。
- 給水
- 排水
- シンク
- 冷蔵庫
- 冷凍庫
- 製氷機
- 保温機
- IH調理機
- ポット
- POSレジ
生タピオカを使うか冷凍タピオカを使うかによっても、準備する設備が異なります。
今後取り入れるメニューを考慮して、必要な設備を準備していきましょう。
タピオカ店におすすめのキッチンカー車両
タピオカ店は必要な設備が少ないので、小さい車でも十分営業できるでしょう。
軽自動車であれば維持費も少なく、経費削減につながります。
おすすめはスズキのキャリイなどの軽トラックです。
軽トラックの場合は荷台にシェルを載せて、シェルの中に必要な機材を設置します。
シェルは降ろせるので、軽トラックとして車検を受けられるのがメリットです。
タピオカで人気のキッチンカー4選
さまざまな工夫が詰まった、タピオカ店の人気キッチンカーをご紹介いたします。
NOMOKKA(ノモッカ)
NOMOKKA(ノモッカ)は、福島県郡山市を中心にデザートドリンクの販売をしています。
本場のもちもち生タピオカと厳選した茶葉を使用しており、そこにプラスしたホイップのようなやさしい口当たりのチーズクリームとの相性は抜群です。
飲むチーズケーキとも言われ人気を博している新感覚のタピオカドリンクは、1度味わう価値があるでしょう。
<メニュー> ・MIXベリーチーズミルク ・タピオカ黒糖ミルク ・黒糖タピオカチーズミルクティー ・黒糖タピオカチーズ抹茶ミルク ・チーズティー各種 など |
Tappie(タッピー)
ピンクのキッチンカーが目を引くTappie(タッピー)は、熊本で1番最初にタピオカドリンク専門店を出店しました。
特徴は何と言ってもリーズナブルな価格とバラエティに富んだ18種類のメニューです。
もちもち食感とほんのり甘い自慢の生タピオカが、クセになると人気を集めています。
出店先、営業時間は日によって異なるので、公式サイトでチェックしてください。
<メニューの一部> ・カフェオレ ・ミルクティー ・ヨーグルトスムージー ・黒ごまミルク など全18種類 |
dore dore?
若者2人で営んでいるキッチンカーは、「ヤル気」「根気」「元気」をモットーに精力的に活動しています。
若者ならではのみなぎる力を最大限に発揮し、地域の町おこしなどに貢献しながら、こだわりのタピオカドリンクを提供しているタピオカ店です。
見て楽しい・食べておいしいと感じる、インスタ映えと流行を取り入れた商品を取り扱っています。
<メニュー> タピオカドリンク ・CHEESE TEA:黒糖クリームブリュレミルクティー、黒糖チーズ宇治抹茶ミルクなど ・BLACK SUGAR:黒糖コーヒー牛乳、黒糖ミルクなど ・MILK TEA:チョコレートミルクティー、キャラメルミルクティーなど ・MILK DRINK:ごろごろいちごみるく、ちょこみるくなど トッピング ・クリームチーズブリュレフォーム ・オレオ フライドポテト |
たぴ+(タピタス)
福島県でイベントメインの出店を行なっている、タピオカのキッチンカーです。
タピオカは本場台湾産を使用し、砂糖を一切使わない製法で飽きないタピオカを目指しています。
男性におすすめのフレーバーはココナッツで、女性にはいちごが人気です。
キッチンカーでタピオカ販売が好調になるとどの程度の利益が出る?
キッチンカーでのタピオカ店が軌道に乗ると、どの程度の利益が出るのでしょうか。
タピオカ店に必要な経費
キッチンカーでタピオカ店を開業するために必要な経費は、以下の通りです。
- 車両
- 調理器具
- 厨房機器
- 営業許可の取得費
- 保険代
- 駐車場代
- 仕入れ代(食材費・包材費)
- 販促費
キッチンカーを軽自動車と想定した場合、車両代は100万円ほどです。
その他の必要な設備費を含めると、300万円前後がタピオカ店に必要な経費と考えてよいでしょう。
タピオカ店での利益
タピオカミルクティーを例にとってみると、必要な材料はタピオカ・茶葉・ミルクの3つです。
先にも述べたように、タピオカミルクティーの原価率を30%とすると、1杯600円で売った場合の粗利は420円です。
つまり、1日に100杯売ると4万円以上の売上が見込めます。
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まとめ
タピオカ店をキッチンカーで開業するには、お客様がどのような商品を求めているのか、考えてメニューを用意する必要があります。
また、開業するにあたって必要な資格や許可があることも忘れてはいけません。
タピオカ店をキッチンカーで開業する夢が実現できるよう、この記事が参考になれば幸いです。