豆腐は古くから世代を問わず好まれており、移動販売を行うお店も多く存在しています。
また、豆腐の移動販売を始めるなら、人気の豆腐店のメニューやアイデアを参考にするとよいでしょう。
今回は移動販売を行う豆腐店の成功事例をはじめ、開業に必要な資格や許可、開業の流れ、成功のコツも紹介します。
おすすめの豆腐メニューも掲載しているので、ぜひ最後までお付き合いください。
移動販売で豆腐を提供するおすすめのお店《5選》
移動販売で豆腐を提供するおすすめのお店は次の5店舗です。
- 古式とうふ豆吉郎(とうきちろう)
- おとうふの伏見屋
- 染野屋
- くるくる豆蔵
- 三代目池田屋
古式とうふ 豆吉郎(とうきちろう)
「古式とうふ 豆吉郎」は、豆腐を中心とした大豆製品を移動販売しています。
絹や木綿豆腐をはじめ、卯の花、豆乳、豆乳パン、とうふドーナツなど、約150種類の商品を取り扱っています。
「おいしく」「健康的」で「安心安全」な食品をお届けすることを大切にしているお店です。
おとうふの伏見屋
「おとうふの伏見屋」は、明治24年創業の老舗豆腐屋の移動販売で、水と豆にこだわった伝統の豆腐を提供しています。
決まった曜日と時間に巡回販売しているほか、さまざまな場所で催事販売も行なっています。
絹・木綿の生とうふや柚子とうふ、生姜とうふなどのほか、スイーツから調味料まで揃っており、商品のバリエーションが豊富です。
染野屋
「染野屋」は、移動販売車の稼働台数が120台超えの老舗豆腐屋です。
「自分の家族に食べさせたいものを、お客様にも提供する」をコンセプトに、安心して食べられる大豆製品を生産、販売しています。
豆腐はもちろん、生あげ、がんも、油揚げなど大豆製品や総菜、スイーツと幅広い商品を取り扱っているのが特徴です。
くるくる豆蔵
「くるくる豆蔵」は、愛知県や三重県で移動販売をしている豆腐専門のキッチンカーです。
「いつも食卓の中心にお豆腐がある風景」を目指し、国産豆腐にこだわった「おとうふ工房いしかわ」の商品を満載しています。
お豆腐や油揚げだけでなく、きらず揚げ(おからの煎餅)などのお菓子も販売しています。
三代目池田屋
「三代目池田屋」は、沖縄で島豆腐を中心としたお惣菜を届けるキッチンカーです。
訪問をアナウンスしてくれるのは、懐かしくゆかいなラッパ音。
2023年5月現在8台が稼働しており、美味しくて体に優しい豆腐を届けています。
豆腐の移動販売を開業するには?必要な資格や許可
豆腐の移動販売には、食品衛生責任者の資格が必要です。
そのほかに必要な資格や許可は、豆腐の販売方法によって異なります。
豆腐を作って販売する場合
自身で豆腐を作って販売する場合は、「豆腐製造業」の営業許可が必要です。
食中毒防止の観点から、豆腐は衛生管理が整った施設でしか製造できません。
営業許可の申請は、出店する自治体の保健所もしくはインターネットでも行えます。
ただし、メニューや調理工程などによって条件が異なるので、事前に相談するのがおすすめです。
ちなみに、「豆腐製造業」には豆腐や豆腐の副産物を主原料とする食品も含まれるため、おからや豆乳を使ったメニューも製造できます。
仕入れた豆腐を販売する場合
仕入れた豆腐を販売する場合は、営業の届出だけで許可を受ける必要はありません。
そのため豆腐を作って販売するよりも手軽に開業できるでしょう。
営業の届出も、出店する自治体の保健所の窓口もしくはインターネットで行えます。
豆腐の移動販売を開業するまでの準備や流れ
豆腐の移動販売の開業準備は、以下の流れで行います。
- 販売エリアを決める
- 販売方法やメニューを考える
- 移動販売車を用意する
- 仕込み場所を確保する
- 必要な許可や届出を行う
- 出店場所を検討する
- 食材や商品を仕入れる
具体的に説明していきましょう。
①販売エリアを決める
営業許可や届出は、出店場所を管轄する保健所で行います。
そのため、まずは販売エリアを確定し、情報収集しておきましょう。
なお、営業許可は一度取ればどこでも営業できるわけではなく、管轄内のみの許可なので販売エリアは慎重に決める必要があります。
②販売方法やメニューを考える
商品を自分で作るか、既製品を仕入れるかで必要な手続きが変わるため、どちらの方法で販売するかを決めましょう。
また、メニューを決める際は、豆腐以外でも人気のありそうなメニューを競合分析して決めるのがおすすめです。
③移動販売車を用意する
取り扱うメニューや予算を考慮して移動販売車を準備しましょう。
移動販売車としてよく使われるのは軽トラや軽バンですが、購入するかレンタルするかによっても費用は変わるのでよく検討する必要があります。
また、インパクトのある車両ほど集客力が上がるため、外装のデザインも重要なポイントです。
④仕込み場所を確保する
豆腐を自分で作る場合は、仕込み場所を確保する必要があります。
製造過程で食中毒の原因菌が付着する可能性があるので、保健所から認められた場所でしか製造ができません。
製造場所を確保する方法としては以下の3つが考えられます。
- 物件を探す
- 飲食店のキッチンを借りる
- シェアキッチンを利用する
なお、既製品を仕入れて販売する場合は、仕込み場所は必要ありません。
⑤必要な許可や届出を行う
豆腐の移動販売に必要な資格や届出は以下の通りです。
- 食品衛生責任者
- 保健所の営業許可もしくは営業の届出
出店場所を探す際は、資格や許可証の提示を求められることが多いので、予定開業日までに余裕をもって資格取得や許可申請に努めましょう。
⑥出店場所を検討する
出店場所は移動販売にとって売り上げに直結する重要なポイントです。
探し方は以下を参考にしてください。
- インターネットで探す
- マッチングサービスを利用する
- 移動販売の仲介業者を利用する
- 商工会議所・観光協会に登録する
- 知人に紹介してもらう
- 自分で開拓する
移動販売は自由に移動できるのが特徴ですが、許可されていない場所での営業は違法なので注意が必要です。
また、トラブルに巻き込まれないためにも、自分で探すより、公的機関や仲介業者などの紹介を受けたほうが安心でしょう。
⑦食材や商品を仕入れる
営業の準備ができたら、食材や商品を仕入れましょう。
売り上げの目途が立たないうちは、小ロットで仕入れることがポイントです。
また、袋や容器などの準備も忘れずに行います。
パッケージ関係の専門業者やオンライン専門店で購入すると、コストを下げられるでしょう。
豆腐の移動販売を成功させる3つのポイント
豆腐の移動販売を成功させるポイントは次の3つです。
- 製造方法やメニューにこだわる
- SNSを活用して情報発信する
- 移動販売のプロに相談する
製造方法やメニューにこだわる
豆腐の移動販売を成功させるには、材料や製造方法にこだわったり、ここでしか買えないメニューを考えたり、オリジナリティをとことん追求しましょう。
独自の魅力を生み出さなければ、スーパーや有名ブランドには叶いません。
味、見た目、原料など、何かひとつアピールポイントとなる強みを見つけて、他店と差別化を図りましょう。
SNSを活用して情報発信する
SNSでの情報発信は、集客方法として必要不可欠です。
出店スケジュールや新メニューなどは積極的に発信するようにしてください。
さらに、豆腐作りの工程や店主の人柄がわかる内容をアップすると、ファン獲得につながるでしょう。
移動販売のプロに相談する
豆腐の移動販売を成功させる1番の近道は、経験豊富なプロに相談することです。
開業の手続きや運営方法など、移動販売に関する心配なことがあれば、サポートしてもらいましょう。
参考に!豆腐の移動販売におすすめのメニュー
豆腐の移動販売におすすめのメニューを紹介します。
基本の豆腐
以下4つの豆腐は、メニューに必ず入れたい定番商品です。
絹ごし豆腐 | 絹のようになめらかで、やさしい舌触りが特徴 |
木綿豆腐 | 一番歴史の古い豆腐で、表面がザラザラしているのが特徴 |
充填豆腐 | やわらかく、絹ごし豆腐のようになめらかな食感が特徴 |
おぼろ豆腐 | 固まる前にすくいとるので、とろっとやわらかい食感が特徴 |
ご当地豆腐
ご当地豆腐をメニューに取り入れるのも、話題性があっておすすめです。
富山県「五箇山豆腐」 | わらで十字に縛っても崩れない、山岳地に受け継がれる伝統の豆腐 |
京都府「南禅寺豆腐」 | 甘みがあり、つるっとした食感のドーム型豆腐 |
神奈川県「大山豆腐」 | 良質な水を多く含み、あっさりとした豆腐 |
沖縄県「島豆腐」 | 生絞り製法で作られるずっしりとした堅豆腐 |
大豆製品や総菜
豆腐以外の大豆製品や総菜をメニューに加えるのもおすすめです。
例えば、厚揚げ、卯の花、揚げ出し豆腐、豆乳などの商品を取り扱えば、メニューの幅が増えて集客効果もあります。
豆腐を使ったスイーツ
豆腐や豆乳を使ったドーナツ、パン、シフォンケーキ、プリンなどのスイーツをメニューに取り入れるのもよいでしょう。
SNS映えを狙うと、より集客につながるかもしれません。
豆乳や醤油
豆乳を使ったドリンクなら、豆腐を使ったスイーツとセット販売も考えられます。
また、醤油やみそなどの調味料は賞味期限が長いため取り扱いやすいでしょう。
豆腐の移動販売を開業するメリット・デメリット
豆腐の移動販売を行うメリットとデメリットを紹介します。
豆腐の移動販売を開業するメリット
豆腐の移動販売を開業するメリットは以下の4つがあります。
- 一定の売り上げが見込める
- 幅広いメニューが扱える
- 開業費用や維持費を抑えられる
- 出店場所を変えられる
一定の売り上げが見込める
豆腐は幅広い年代から好まれている食材です。
現代の健康志向も相まって、豆腐を食べる習慣のある人が非常に多く、一定の売り上げが見込めます。
幅広いメニューが扱える
豆腐以外にも、油揚げや厚揚げ、卯の花や白和えなどの総菜、醤油やみそなどの調味料というように、幅広いメニューが扱えるのもメリットです。
食事だけでなく、おやつやおつまみにも使いやすいため、オリジナルメニューを販売するのもよいでしょう。
開業費用や維持費を抑えられる
移動販売は店舗を構えない分、初期費用や維持費が抑えられます。
人の集まる立地で店舗を出した場合は500~1,000万円かかるところを、移動販売なら約300万円で開業可能です。
車両を準備する必要はありますが、開業費用や維持費を抑えたい方には大きなメリットといえるでしょう。
出店場所を変えられる
移動販売では出店場所を自由に変えられるため、需要のある場所へ都度移動すれば一定の売り上げが期待できます。
人の集まる時間帯などを把握して効率よく営業できるのは、移動販売ならではの強みです。
豆腐の移動販売を開業するデメリット
豆腐の移動販売のデメリットは次の2つが考えられます。
- スーパーに負けない戦略が必要
- 単価を上げる工夫が求められる
スーパーに負けない戦略が必要
地元に根強いスーパーは継続的な利用客が多く、他の食材と一緒に豆腐も購入するのが一般的な流れです。
また、スーパーでは一度に多くの商品を仕入れられるので安く販売できます。
そのため移動販売で豆腐を購入してもらうためには、スーパーに負けないよう「ここでしか体験できない付加価値」を提供しなければなりません。
客単価を上げる工夫が求められる
豆腐だけを販売しても、大きな売り上げにはつながりません。
そこで、客単価を上げる工夫が求められます。
たとえば、ヘルシーな豆腐を使った料理を夕食前の住宅地で販売するなど、効果的な集客方法を実践するとよいでしょう。
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まとめ
豆腐の移動販売の開業には複雑な手続きは必要ありませんが、販売計画やメニューをしっかり考えて運営することが重要です。
スーパーや有名ブランドに対抗できるオリジナルの戦略を考え、お客様に「ここで買いたい」と思わせるコンセプトを設計しましょう。